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初心者向け入門：一般企業でのGAS基本操作・入門による日次タスク自動化（小規模チーム向け）

初心者向け入門：一般企業でのGAS基本操作・入門による日次タスク自動化（小規模チーム向け）

Google Apps Script（GAS）は、Google Workspaceの様々なアプリケーションを連携させ、自動化するための強力なツールです。この入門記事では、GASの基本操作を学び、一般企業における小規模チームでの日次タスクを自動化する例を通して、その可能性を探ります。プログラミング初心者でも理解しやすいように、丁寧に解説します。

GASとは？

GASは、JavaScriptをベースとしたスクリプト言語で、Google Workspaceの各種サービス（Gmail、スプレッドシート、ドキュメント、カレンダーなど）を操作できます。ウェブブラウザ上で動作し、特別な開発環境は不要です。日々の繰り返し作業を自動化し、業務効率を大幅に向上させることができます。

GASの始め方

GASを使用するには、まずGoogleアカウントが必要です。Googleドライブにアクセスし、「新規」→「その他」→「Google Apps Script」を選択すると、スクリプトエディタが開きます。

スクリプトエディタの基本

スクリプトエディタは、コードを記述・編集するための画面です。主な要素は以下の通りです。

  • コード記述エリア： JavaScriptコードを記述する場所

  • メニューバー： ファイル操作、編集、実行、デバッグなどの機能

  • ツールバー： よく使う機能へのショートカット

GASの基本構文

GASはJavaScriptをベースとしているため、基本的な構文はJavaScriptと同様です。変数、関数、条件分岐、繰り返し処理などを理解しておくと、GASの学習がスムーズに進みます。

変数

変数は、データを格納するための入れ物です。var、let、constキーワードを使って宣言します。

function exampleVariable() {
  var message = "Hello, GAS!";
  Logger.log(message);
}

関数

関数は、特定の処理をまとめたものです。functionキーワードを使って定義します。

function greet(name) {
  return "Hello, " + name + "!";
}

function exampleFunction() {
  var greeting = greet("World");
  Logger.log(greeting);
}

条件分岐

条件分岐は、条件に応じて異なる処理を実行するための構文です。if、else if、elseキーワードを使います。

function exampleConditional(number) {
  if (number > 0) {
    Logger.log("Positive");
  } else if (number < 0) {
    Logger.log("Negative");
  } else {
    Logger.log("Zero");
  }
}

繰り返し処理

繰り返し処理は、同じ処理を複数回実行するための構文です。for、whileキーワードを使います。

function exampleLoop() {
  for (var i = 0; i < 5; i++) {
    Logger.log("Iteration: " + i);
  }
}

日次タスク自動化の例：タスクリストの作成

ここでは、一般企業における小規模チームでの日次タスクを自動化する例として、タスクリストをGoogleスプレッドシートに自動作成するスクリプトを作成します。

スクリプトの概要

このスクリプトは、以下の処理を行います。

  1. 指定されたGoogleスプレッドシートを開く

  2. シートに日付とタスクのヘッダー行を追加

  3. 当日の日付を書き込む

コード例

function createTasklist() {
  // スプレッドシートID（ご自身のスプレッドシートIDに置き換えてください）
  var spreadsheetId = "YOUR_SPREADSHEET_ID";
  
  // スプレッドシートを開く
  var ss = SpreadsheetApp.openById(spreadsheetId);
  
  // シートを取得（最初のシート）
  var sheet = ss.getActiveSheet();
  
  // ヘッダー行を追加
  sheet.appendRow(["日付", "タスク", "担当者", "ステータス"]);
  
  // 当日の日付を取得
  var today = Utilities.formatDate(new Date(), "JST", "yyyy/MM/dd");
  
  // 日付を書き込む
  sheet.appendRow([today]);
}

コードの解説

  • SpreadsheetApp.openById(spreadsheetId)：指定されたIDのスプレッドシートを開きます。YOUR_SPREADSHEET_IDをご自身のスプレッドシートIDに置き換えてください。

  • ss.getActiveSheet()：アクティブなシート（最初に開いているシート）を取得します。

  • sheet.appendRow(["日付", "タスク", "担当者", "ステータス"])：ヘッダー行を追加します。

  • Utilities.formatDate(new Date(), "JST", "yyyy/MM/dd")：当日の日付をyyyy/MM/dd形式で取得します。

  • sheet.appendRow([today])：日付をシートに書き込みます。

スクリプトの実行

スクリプトエディタで上記のコードを記述し、保存します。次に、ツールバーの「実行」ボタンをクリックし、createTasklist関数を選択して実行します。初回実行時は、スクリプトにGoogleスプレッドシートへのアクセス許可を与える必要があります。

応用例と活用シーン

このスクリプトを応用することで、様々な日次タスクを自動化できます。

  • タスクの自動入力： 予めタスクリストを定義しておき、日付とともに自動でタスクを入力する。

  • 担当者の自動割り当て： チームメンバーのローテーションに基づいて、タスクの担当者を自動で割り当てる。

  • ステータスの自動更新： タスクのステータスを定期的に確認し、自動で更新する。

まとめ

この入門記事では、GASの基本操作を学び、一般企業における小規模チームでの日次タスクを自動化する例を通して、GASの可能性を探りました。GASは、日々の繰り返し作業を自動化し、業務効率を大幅に向上させるための強力なツールです。ぜひ、GASを学んで、業務の効率化に役立ててください。