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“中級者向け実践：IT企業でのGAS API連携による四半期レポート自動作成（チーム利用）”

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中級者向け実践：IT企業でのGAS API連携による四半期レポート自動作成（チーム利用）

本記事では、IT企業におけるチーム利用を想定し、Google Apps Script（GAS）を活用して四半期レポートを自動作成する方法を、中級者向けに解説します。API連携を駆使することで、様々なデータソースから情報を収集し、効率的なレポート作成を実現します。

導入

四半期レポートの作成は、多くのIT企業で定期的に行われる重要な業務です。しかし、手作業でのデータ収集や集計には時間がかかり、人的ミスも発生しやすくなります。そこで、GASとAPI連携を活用することで、レポート作成プロセスを自動化し、時間と労力を大幅に削減できます。

必要な準備

  • Googleアカウント

  • Google Apps Scriptエディタへのアクセス

  • 連携するAPIのAPIキー（必要な場合）

  • スプレッドシート（レポートのテンプレート用）

API連携の基本

GASでAPI連携を行うには、UrlFetchApp.fetch()メソッドを使用します。このメソッドにAPIのエンドポイントと必要なパラメータを渡すことで、APIからデータを取得できます。

APIリクエストの例（JSON形式）

function fetchDataFromAPI(url, apiKey) {
  const options = {
    \"method\": \"get\",
    \"headers\": {
      \"Authorization\": \"Bearer \" + apiKey
    },
    \"muteHttpExceptions\": true // エラー発生時も処理を続行
  };
  try {
    const response = UrlFetchApp.fetch(url, options);
    const content = response.getContentText();
    const json = JSON.parse(content);
    return json;
  } catch (e) {
    Logger.log(\"APIリクエストエラー: \" + e);
    return null;
  }
}

上記の例では、GETメソッドでAPIにリクエストを送信し、AuthorizationヘッダーにAPIキーを設定しています。muteHttpExceptionsをtrueにすることで、APIリクエストが失敗した場合でも、スクリプトが停止せずに処理を続行できます。エラーが発生した場合は、ログに記録されます。

サンプルコード：GitHub APIとの連携

ここでは、GitHub APIと連携して、特定のリポジトリの情報を取得し、スプレッドシートに書き込む例を紹介します。

function fetchGitHubRepositoryInfo(repository) {
  const apiUrl = \"https://api.github.com/repos/\" + repository;
  const response = UrlFetchApp.fetch(apiUrl);
  const json = JSON.parse(response.getContentText());
  return json;
}

function writeRepositoryInfoToSheet(repositoryInfo, sheet) {
  sheet.appendRow([
    repositoryInfo.name,
    repositoryInfo.description,
    repositoryInfo.stargazers_count,
    repositoryInfo.forks_count,
    repositoryInfo.created_at,
    repositoryInfo.updated_at
  ]);
}

function main() {
  const spreadsheetId = \"YOUR_SPREADSHEET_ID\"; // スプレッドシートIDを設定
  const sheetName = \"GitHubData\"; // シート名を設定
  const repository = \"google/zx\"; // リポジトリ名を設定
  
  const ss = SpreadsheetApp.openById(spreadsheetId);
  const sheet = ss.getSheetByName(sheetName);
  
  const repositoryInfo = fetchGitHubRepositoryInfo(repository);
  if (repositoryInfo) {
    writeRepositoryInfoToSheet(repositoryInfo, sheet);
    Logger.log(\"リポジトリ情報をシートに書き込みました: \" + repository);
  } else {
    Logger.log(\"リポジトリ情報の取得に失敗しました: \" + repository);
  }
}

コードの説明：

  • fetchGitHubRepositoryInfo(repository): GitHub APIからリポジトリの情報を取得します。

  • writeRepositoryInfoToSheet(repositoryInfo, sheet): 取得したリポジトリ情報をスプレッドシートに書き込みます。

  • main(): メイン関数。スプレッドシートを開き、リポジトリ情報を取得してシートに書き込みます。

注意： スプレッドシートID (YOUR_SPREADSHEET_ID) とシート名 (GitHubData) を実際の値に置き換えてください。

応用例：複数のAPI連携

複数のAPIからデータを収集し、組み合わせてレポートを作成することも可能です。例えば、GitHub APIからリポジトリ情報、Google Analytics APIからウェブサイトのトラフィック情報、Google Search Console APIから検索パフォーマンス情報を取得し、それらを統合したレポートを作成できます。

function createQuarterlyReport() {
  // 各APIからデータを取得する処理を記述
  const githubData = fetchGitHubData();
  const analyticsData = fetchAnalyticsData();
  const searchConsoleData = fetchSearchConsoleData();

  // 取得したデータを組み合わせてレポートを作成する処理を記述
  const reportData = combineData(githubData, analyticsData, searchConsoleData);

  // レポートデータをスプレッドシートに書き込む処理を記述
  writeReportToSheet(reportData);
}

上記のコードは、複数のAPIからデータを取得し、それらを組み合わせてレポートを作成する基本的な流れを示しています。実際のAPI連携処理やデータ結合処理は、それぞれのAPIの仕様やレポートの要件に合わせて実装する必要があります。

チームでの利用

GASスクリプトをチームで共有することで、複数人でレポート作成プロセスを効率化できます。Google Driveの共有機能を利用して、スクリプトやスプレッドシートを共有し、共同で編集・実行することができます。また、スクリプトのバージョン管理を行うことで、変更履歴を追跡し、必要に応じて以前のバージョンに戻すことができます。

セキュリティに関する注意点

APIキーなどの機密情報をスクリプトに直接記述することは避けてください。代わりに、スクリプトのプロパティや環境変数を利用して、機密情報を安全に管理するようにしましょう。

function getApiKey() {
  return PropertiesService.getScriptProperties().getProperty(\"API_KEY\");
}

スクリプトのプロパティは、スクリプトエディタの「ファイル」→「プロジェクトのプロパティ」から設定できます。

まとめ

GASとAPI連携を活用することで、四半期レポートの作成を大幅に効率化できます。本記事で紹介したサンプルコードや応用例を参考に、自社の業務に合わせたレポート自動化システムを構築してみてください。API連携を駆使することで、より高度なデータ分析や可視化も実現できます。チームで協力して、GASを活用した業務効率化に取り組んでみましょう。

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