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中級者向け実践：一般企業でのGAS自動化による夏季業務効率化（チーム利用）

中級者向け実践：一般企業でのGAS自動化による夏季業務効率化（チーム利用）

本記事では、一般企業におけるチーム利用を想定し、GAS（Google Apps Script）を用いた夏季業務効率化について、中級者向けに実践的な解説を行います。特に、休暇申請の自動処理と、それに関連するタスク管理の効率化に焦点を当てます。

休暇申請の自動化

夏季休暇シーズンは、多くの企業で休暇申請が集中し、人事部門や承認者の負担が増加します。GASを利用することで、このプロセスを自動化し、大幅な効率化を図ることができます。

申請フォームの作成

まずは、Googleフォームで休暇申請フォームを作成します。必要な項目は、氏名、所属部署、休暇期間、休暇理由などです。

GASによる自動処理

フォームの回答をトリガーにして、GASが自動的に処理を行うように設定します。具体的な処理内容は以下の通りです。

  1. フォームの回答データをスプレッドシートに記録する。

  2. 申請内容を承認者にメールで通知する。

  3. 承認者がメール内のリンクをクリックすることで、承認/却下の処理を行う。

  4. 承認結果をスプレッドシートに記録し、申請者にメールで通知する。

  5. 承認された休暇情報をカレンダーに登録する。

コード例

以下のコードは、フォームの回答をスプレッドシートに記録し、承認者にメールを送信する部分のサンプルコードです。

// フォーム送信時のトリガー関数
function onFormSubmit(e) {
  // スプレッドシートのID
  const spreadsheetId = "YOUR_SPREADSHEET_ID";
  // シート名
  const sheetName = "休暇申請";
  // 承認者メールアドレス
  const approverEmail = "approver@example.com";
  
  // スプレッドシートを開く
  const ss = SpreadsheetApp.openById(spreadsheetId);
  const sheet = ss.getSheetByName(sheetName);
  
  // フォームの回答を取得
  const responses = e.response.getItemResponses();
  let data = [];
  for (let i = 0; i < responses.length; i++) {
    data.push(responses[i].getResponse());
  }
  
  // スプレッドシートにデータを書き込む
  sheet.appendRow(data);
  
  // メールを送信
  const subject = "休暇申請のお知らせ";
  const body = `休暇申請がありました。
  氏名：${data[0]}
  部署：${data[1]}
  期間：${data[2]}
  理由：${data[3]}
  
  承認はこちら：[承認用URL]`; // 承認用URLは別途作成
  MailApp.sendEmail(approverEmail, subject, body);
}

YOUR_SPREADSHEET_ID は、実際に使用するスプレッドシートのIDに置き換えてください。また、approver@example.com は承認者のメールアドレスに置き換えてください。承認用URLは、承認・却下の処理を行うためのWebアプリケーションを作成し、そのURLを記述する必要があります。

タスク管理の効率化

休暇取得者のタスクを他のメンバーにスムーズに引き継ぐためには、タスク管理の効率化が不可欠です。GASを利用して、以下のタスク管理を自動化することができます。

  • 休暇取得者のタスクを一覧表示する。

  • タスクの担当者を割り当てる。

  • タスクの進捗状況を管理する。

  • タスクの完了報告を行う。

Google Tasks APIとの連携

Google Tasks APIを利用することで、タスク管理をGASから行うことができます。タスクの作成、更新、削除、一覧表示などの操作を自動化することができます。

コード例

以下のコードは、Google Tasks APIを使用して、新しいタスクを作成するサンプルコードです。

// タスクリストID
const taskListId = "YOUR_TASKLIST_ID";

// タスクを作成する関数
function createTask(taskTitle) {
  const task = Tasks.Tasks.insert({ title: taskTitle }, taskListId);
  Logger.log("タスクを作成しました: " + task.title);
}

YOUR_TASKLIST_ID は、実際に使用するタスクリストのIDに置き換えてください。このコードを実行するには、Google Cloud PlatformでTasks APIを有効にする必要があります。

応用例と活用シーン

  • 日報・週報の自動作成： 休暇期間中の業務報告を自動化し、チーム全体の情報共有を促進します。

  • 会議室予約の自動化： 休暇者の会議室予約を自動的に解放し、リソースの有効活用を図ります。

  • 顧客対応の自動化： 休暇期間中に顧客からの問い合わせに自動応答するシステムを構築します。

まとめ

GASを活用することで、夏季休暇期間中の業務効率化を大幅に向上させることができます。休暇申請の自動化、タスク管理の効率化、顧客対応の自動化など、様々な応用が可能です。本記事を参考に、ぜひGASを活用して、快適な夏季休暇を実現してください。