GASで顧客データを可視化!EmbeddedChart.getBlobでマーケティング効果を最大化

GASで顧客データを可視化!EmbeddedChart.getBlobでマーケティング効果を最大化

本記事では、Google Apps Script(GAS)のEmbeddedChart.getBlob()関数を用いて、顧客管理やキャンペーン管理におけるマーケティングデータを可視化し、効果を最大化する方法を解説します。マーケティング担当者が抱える「顧客データの分析に時間がかかる」「レポート作成が煩雑」といった課題を、GASとEmbeddedChart.getBlob()を活用して解決します。

EmbeddedChart.getBlob()の基本

EmbeddedChart.getBlob()は、スプレッドシートに埋め込まれたグラフを画像データ(Blob形式)として取得するGASの関数です。取得した画像データは、メールに添付したり、Googleドキュメントに挿入したり、ウェブサイトに表示したりと、様々な用途に活用できます。

構文

chart.getBlob();

chartEmbeddedChartオブジェクトを表します。

戻り値

グラフの画像データ(Blob形式)

マーケティングにおけるEmbeddedChart.getBlob()の活用例

マーケティングの現場では、顧客データ、キャンペーンデータ、分析データなど、様々なデータを可視化する必要があります。EmbeddedChart.getBlob()を使うことで、これらのデータを簡単に画像として取り出し、レポート作成や共有を効率化できます。具体的な活用例を以下に示します。

顧客管理ダッシュボードの自動作成

顧客データを集計し、顧客属性、購買履歴などをグラフで可視化したダッシュボードをスプレッドシートで作成します。GASを使って定期的にダッシュボードのグラフを画像として取得し、Googleドキュメントに貼り付けてレポートを自動作成します。

コード例

function createCustomerDashboardReport() {
// スプレッドシートのID
const spreadsheetId = "YOUR_SPREADSHEET_ID";
// ダッシュボードシート名
const dashboardSheetName = "顧客ダッシュボード";
// レポートを保存するGoogleドキュメントのID
const documentId = "YOUR_DOCUMENT_ID";

// スプレッドシートを開く
const spreadsheet = SpreadsheetApp.openById(spreadsheetId);
// ダッシュボードシートを取得
const dashboardSheet = spreadsheet.getSheetByName(dashboardSheetName);

// グラフのリストを取得
const charts = dashboardSheet.getCharts();

// Googleドキュメントを開く
const document = DocumentApp.openById(documentId);
const body = document.getBody();

// 各グラフを画像としてドキュメントに追加
for (let i = 0; i < charts.length; i++) {
const chart = charts[i];
const blob = chart.getBlob();

// 画像をドキュメントに追加
body.appendImage(blob);
body.appendParagraph(""); // 空行を追加
}

// ドキュメントを保存
document.saveAndClose();

Logger.log("レポート作成完了: " + document.getUrl());
}

解説:

  • YOUR_SPREADSHEET_IDYOUR_DOCUMENT_IDは、それぞれ使用するスプレッドシートとGoogleドキュメントのIDに置き換えてください。
  • dashboardSheet.getCharts()でシート内の全てのグラフを取得します。
  • chart.getBlob()でグラフを画像データとして取得します。
  • body.appendImage(blob)で画像データをGoogleドキュメントに追加します。

キャンペーン効果測定レポートの自動送信

キャンペーンデータを集計し、コンバージョン率、クリック率などをグラフで可視化したレポートをスプレッドシートで作成します。GASを使って定期的にレポートのグラフを画像として取得し、関係者にメールで自動送信します。

コード例

function sendCampaignReport() {
// スプレッドシートのID
const spreadsheetId = "YOUR_SPREADSHEET_ID";
// レポートシート名
const reportSheetName = "キャンペーンレポート";
// 送信先メールアドレス
const recipientEmail = "recipient@example.com";

// スプレッドシートを開く
const spreadsheet = SpreadsheetApp.openById(spreadsheetId);
// レポートシートを取得
const reportSheet = spreadsheet.getSheetByName(reportSheetName);

// グラフのリストを取得
const charts = reportSheet.getCharts();

// 画像を添付ファイルとして準備
const attachments = [];
for (let i = 0; i < charts.length; i++) {
const chart = charts[i];
const blob = chart.getBlob().setName("campaign_chart_" + (i + 1) + ".png");
attachments.push(blob);
}

// メールを送信
MailApp.sendEmail({
to: recipientEmail,
subject: "キャンペーン効果測定レポート",
body: "キャンペーン効果測定レポートを添付します。",
attachments: attachments,
});

Logger.log("レポートをメール送信: " + recipientEmail);
}

解説:

  • YOUR_SPREADSHEET_IDrecipientEmailは、それぞれ使用するスプレッドシートのIDと送信先のメールアドレスに置き換えてください。
  • chart.getBlob().setName(...)で添付ファイルの名前を設定します。
  • MailApp.sendEmail(...)でメールを送信します。

顧客分析レポートのウェブサイト表示

顧客データを分析し、顧客セグメントごとの傾向をグラフで可視化したレポートをスプレッドシートで作成します。GASを使ってレポートのグラフを画像として取得し、ウェブサイトに表示します。ウェブサイトにアクセスするユーザーは、常に最新の顧客分析レポートを閲覧できます。

コード例(ウェブサイトに表示するためのURL生成)

function getChartImageUrl() {
// スプレッドシートのID
const spreadsheetId = "YOUR_SPREADSHEET_ID";
// レポートシート名
const reportSheetName = "顧客分析レポート";
// グラフのタイトル (グラフを特定するため)
const chartTitle = "顧客セグメント別分析";

// スプレッドシートを開く
const spreadsheet = SpreadsheetApp.openById(spreadsheetId);
// レポートシートを取得
const reportSheet = spreadsheet.getSheetByName(reportSheetName);

// グラフのリストを取得
const charts = reportSheet.getCharts();

// 特定のタイトルのグラフを検索
let targetChart = null;
for (let i = 0; i < charts.length; i++) {
const chart = charts[i];
if (chart.getTitle() === chartTitle) {
targetChart = chart;
break;
}
}

if (targetChart) {
// グラフを画像として取得 (Blob形式)
const blob = targetChart.getBlob();

// Driveに一時ファイルを保存
const file = DriveApp.createFile(blob);

// ファイルを公開設定にする
file.setSharing(DriveApp.Access.ANYONE, DriveApp.Permission.VIEW);

// 公開URLを取得
const imageUrl = file.getUrl();

// 一時ファイルのIDを取得
const fileId = file.getId();

// 削除可能な一時ファイルのIDをログに出力(後で削除スクリプトを作成可能)
Logger.log("一時ファイルID: " + fileId);

// 画像のURLを返す
return imageUrl;
} else {
return "グラフが見つかりません";
}
}

解説:

  • YOUR_SPREADSHEET_IDchartTitleは、それぞれ使用するスプレッドシートのIDとグラフのタイトルに置き換えてください。
  • このスクリプトは、指定されたタイトルのグラフを探し、そのグラフの画像URLを返します。
  • このURLをウェブサイトの<img>タグに設定することで、グラフをウェブサイトに表示できます。
  • 重要: このコードは、Google Driveに一時ファイルを生成し、それを公開設定にします。セキュリティ上のリスクを考慮し、定期的に一時ファイルを削除するスクリプトを作成することを推奨します。

よくある問題とトラブルシューティング

  • グラフが更新されない: スプレッドシートのデータが更新されても、グラフが自動的に更新されない場合があります。GASのスクリプトを定期的に実行するように設定するか、スプレッドシートのトリガー機能を使用してください。
  • 画像が正しく表示されない: グラフの種類によっては、getBlob()で取得した画像が正しく表示されない場合があります。グラフの種類を変更するか、別の方法でグラフを画像化することを検討してください。
  • 権限エラー: スクリプトの実行時に権限エラーが発生する場合があります。スクリプトを実行するユーザーが、スプレッドシートやGoogleドキュメントへのアクセス権を持っていることを確認してください。

カスタマイズ方法と応用例

  • グラフのカスタマイズ: スプレッドシート上でグラフのデザインをカスタマイズすることで、getBlob()で取得する画像の見た目を変更できます。
  • 画像サイズの調整: getBlob()で取得する画像のサイズを調整することはできませんが、ウェブサイト上で表示する際に<img>タグの属性を使ってサイズを調整できます。
  • 動的なグラフ生成: GASを使ってスプレッドシートのデータを変更し、動的にグラフを生成することができます。

まとめ

EmbeddedChart.getBlob()は、マーケティングデータを可視化し、レポート作成や共有を効率化するための強力なツールです。本記事で紹介したコード例を参考に、ぜひEmbeddedChart.getBlob()をマーケティング活動に活用してみてください。

PR

CodeCampは、現役エンジニアからマンツーマンで学べるオンラインプログラミングスクールです。WebデザインやWebサービス開発、転職支援など、目的に合わせた多様なコースが選べます。
朝7時〜夜23時40分まで、365日レッスンが受けられるため、忙しい方でも自分のペースで学習を進めることが可能です。通過率8%の厳しい選考を通過した質の高い講師陣が、あなたのキャリアチェンジを強力にサポートします。
さらに、未経験者向けのカリキュラムや、学習開始から20日以内の全額返金保証制度もあるため、プログラミング学習に不安を感じている方でも安心して始めることができます。

CodeCampで理想の働き方を実現しよう