GAS Date.setDateでデータ分析を効率化!レポート自動生成の実践
データ分析において、日付操作は避けて通れない処理です。特にレポート作成やグラフ生成を行う際、日付の加算・減算、特定日の抽出などは頻繁に発生します。Google Apps Script(GAS)のDate.setDate()メソッドは、日付を操作するための強力なツールです。本記事では、Date.setDate()の基本から、データ分析における具体的な活用例、よくある問題の解決策までを網羅的に解説します。GASを使ってデータ分析を効率化し、レポート作成を自動化したい方は必見です。
Date.setDate()の基本
Date.setDate()は、Dateオブジェクトの日付(日)を設定するメソッドです。このメソッドを使うことで、特定の日付に対して日数を加算したり、減算したりすることができます。
date.setDate(day)
date:Dateオブジェクトday: 設定する日付(1~31)
注意点として、dayには1から31までの整数を指定します。存在しない日付(例:2月30日)を設定した場合、自動的に翌月以降の日付に調整されます。
データ分析におけるDate.setDate()の活用例
データ分析におけるDate.setDate()の活用例として、以下のシナリオが考えられます。
- 期間集計: ある日付から指定日数後のデータを集計する
- レポート作成: 過去n日間のデータを抽出してレポートを作成する
- グラフ生成: 特定期間のデータをグラフ化する
実装例1:過去7日間のデータを集計する
スプレッドシートに記録された売上データから、過去7日間のデータを集計する例です。
function aggregateLast7DaysSales() {
// スプレッドシートを開く
const sheet = SpreadsheetApp.getActiveSheet();
// 最終行を取得
const lastRow = sheet.getLastRow();
// 今日の日付を取得
const today = new Date();
// 7日前の日付を計算
const sevenDaysAgo = new Date(today);
sevenDaysAgo.setDate(today.getDate() - 7);
// 売上データを集計
let totalSales = 0;
for (let i = 2; i <= lastRow; i++) {
const date = new Date(sheet.getRange(i, 1).getValue()); // A列に日付が記載されていると仮定
const sales = sheet.getRange(i, 2).getValue(); // B列に売上が記載されていると仮定
// 7日以内のデータかどうか判定
if (date >= sevenDaysAgo && date <= today) {
totalSales += sales;
}
}
// 結果をログに出力
Logger.log("過去7日間の売上: " + totalSales);
}
実装例2:特定期間のレポートを自動生成する
特定期間(例:先月)のデータを抽出し、レポートを自動生成する例です。
function generateLastMonthReport() {
// スプレッドシートを開く
const sheet = SpreadsheetApp.getActiveSheet();
// 今日の日付を取得
const today = new Date();
// 先月の開始日を計算
const firstDayOfLastMonth = new Date(today.getFullYear(), today.getMonth() - 1, 1);
// 先月末日を計算
const lastDayOfLastMonth = new Date(today.getFullYear(), today.getMonth(), 0);
// レポートデータを作成(ここでは例として、日付と売上を抽出)
let reportData = [];
//(データの取得とレポート作成処理は省略)
// レポートをログに出力(実際には、Googleドキュメントなどに書き出す)
Logger.log("先月レポート: " + reportData);
}
実装例3:日付ごとの統計データを計算する
日付ごとの平均値を計算する例です。例えば、日ごとの訪問者数や売上などを計算できます。
function calculateDailyAverages() {
// スプレッドシートを開く
const sheet = SpreadsheetApp.getActiveSheet();
// データを取得(A列:日付, B列:訪問者数)
const data = sheet.getDataRange().getValues();
// 結果を格納するオブジェクト
const dailyData = {};
// データを集計
for (let i = 1; i < data.length; i++) { // 1行目はヘッダーと仮定
const date = data[i][0];
const visitors = data[i][1];
// 日付が存在しない場合、初期化
if (!dailyData[date]) {
dailyData[date] = {
totalVisitors: 0,
count: 0
};
}
// データを加算
dailyData[date].totalVisitors += visitors;
dailyData[date].count++;
}
// 平均値を計算して出力
for (const date in dailyData) {
const average = dailyData[date].totalVisitors / dailyData[date].count;
Logger.log(date + ": " + average);
}
}
よくある問題とトラブルシューティング
- 日付の形式が正しくない:
Dateオブジェクトに変換する際にエラーが発生することがあります。Utilities.parseDate()などを使って、日付を正しく解析しましょう。 - タイムゾーンの問題: GASのタイムゾーンとスプレッドシートのタイムゾーンが異なる場合、日付計算の結果がずれることがあります。
SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getSpreadsheetTimeZone()でタイムゾーンを確認し、必要に応じて調整してください。 - 存在しない日付: 2月30日など、存在しない日付を設定した場合、意図しない日付になることがあります。日付の妥当性をチェックする処理を追加しましょう。
カスタマイズ方法と応用例
- 特定曜日のデータを抽出:
Date.getDay()を使って曜日を判定し、特定の曜日のデータのみを抽出することができます。 - 祝日を除外した日付計算: 祝日リストを作成し、
Date.setDate()で計算した日付が祝日に当たる場合は、さらに日付を進める処理を追加することができます。 - 複数のスプレッドシートからデータを集計:
SpreadsheetApp.openById()などを使って複数のスプレッドシートにアクセスし、データを集計することができます。
まとめ
Date.setDate()は、GASを使ったデータ分析において非常に便利なメソッドです。日付操作を効率化することで、レポート作成やグラフ生成などの作業時間を大幅に短縮できます。本記事で紹介した実装例やトラブルシューティングを参考に、ぜひDate.setDate()をデータ分析に活用してみてください。

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