『基礎からのIT担当者リテラシー』を読みましたので、その感想を書いていきます。
どんな人にオススメか
この本の紹介には、次のような人を主な対象にしていると記載されています。
- 中小企業のIT担当を任された方
- IT環境の管理が必要になった経営者
私が最後まで読んでみて、さらにこの2つのケースに加えて「IT担当者とやりとりをする方」にもオススメできる本だと思っています。
IT担当者と話をするにはある程度、共通認識とするIT知識があるとやりとりがスムーズになります。本書はこの共通認識のベースを底上げするような浅く、広くな網羅性があると感じました。
著者
本書は、二名による共著です。両名共に情シス・コーポレートエンジニアとして著名な方です。
吉田航(よしだわたる)
大手SIerでインフラエンジニア,Webアプリケーションエンジニアの経験を積んだ後,情シスに転向。
現在はベンチャー企業を中心に情シス/コーポレートエンジニアとして働きつつ,note等で同職種向けのアウトプットを精力的に行っている。
https://gihyo.jp/book/2020/978-4-297-11720-7
横山健太(よこやまけんた)
大学卒業後,SIerに就職。大手メーカーへ常駐しシステム開発に従事。現在は,Web・インターネット業界でコーポレートIT領域の幅広い業務に携わる。その他,情シスやコーポレートエンジニアのための情報共有コミュニティ「情シスSlack」を立ち上げ,運営している。
https://gihyo.jp/book/2020/978-4-297-11720-7
情シスSlackは参加人数が5000人を超えるコミュニティで、日々様々な知見が共有されています。私も参加していまして、日々お世話になっております。
情シスSlackはこちらから参加できます。
概要
企業のIT担当者は,「情報システム部門(情シス)」に所属するエンジニアであったり,「社内SE」「コーポレートエンジニア」などと呼ばれたりもします。IT担当者の業務は多岐にわたります。会社内の業務用のパソコンの手配やネットワーク機器の整備だけでなく,社内のセキュリティ対策や業務システムの導入,システム制作の窓口になることもありえます。そこで本書では,IT担当者が知っておきたい基礎知識について解説していきます。
https://gihyo.jp/book/2020/978-4-297-11720-7
感想
本書の概要にもある通り、ITという広い範囲の基礎知識を網羅した内容になっています。
それこそパソコンの調達からはじまり、システムセキュリティ・業務システムの発注までITと呼ばれる範囲は一通り触れられています。それぞれの概念的な説明だけではなく、具体的な製品名や参照元などにも触れられているため更に個別で詳しく調べられるようになっているのが良い点だと思います。
一方、実際の業務に臨むにはもう少し深堀が必要ではあるので、業務で扱う分野は本書を足掛かりに他の専門書などを購入することをお勧めします。
私自身は、IT担当者として十年ほど仕事をしていますが、意外に新しい発見があったり不勉強な部分が分かったりして、今後の勉強の参考になりました。