GAS Body.setTextでデータ分析レポートを効率化!スプレッドシートからグラフ生成まで
本記事では、Google Apps Script(GAS)のBody.setTextメソッドを用いて、データ分析レポート作成を効率化する方法を解説します。特に、スプレッドシートのデータを活用し、レポートの自動生成、グラフの埋め込み、統計処理の結果反映など、具体的な業務課題を解決する実装例を紹介します。
Body.setTextの基本
Body.setText(text)は、ドキュメントの本文全体を、指定されたテキストに置き換えるGASのメソッドです。レポートの雛形となるGoogleドキュメントを用意し、このメソッドを使って、スプレッドシートから取得したデータを流し込むことで、効率的なレポート作成が可能になります。
データ分析レポートにおけるBody.setTextの実装
データ分析レポート作成において、Body.setTextは非常に強力なツールとなります。スプレッドシートのデータを取得し、必要な情報を抽出、加工した上で、レポートの指定箇所にテキストとして挿入できます。これにより、手作業での転記ミスを減らし、レポート作成時間を大幅に短縮できます。
実装例1:スプレッドシートのデータをレポートに挿入
この例では、スプレッドシートから取得したデータを、レポートの指定された場所に挿入します。
function insertSpreadsheetDataToReport() {
// スプレッドシートのIDとシート名
const spreadsheetId = "YOUR_SPREADSHEET_ID";
const sheetName = "Sheet1";
// ドキュメントのID
const documentId = "YOUR_DOCUMENT_ID";
// スプレッドシートを開く
const ss = SpreadsheetApp.openById(spreadsheetId);
const sheet = ss.getSheetByName(sheetName);
// データの範囲を指定(例:A1からB10)
const range = sheet.getRange("A1:B10");
const values = range.getValues();
// ドキュメントを開く
const doc = DocumentApp.openById(documentId);
const body = doc.getBody();
// データを文字列に変換(例:カンマ区切り)
let text = "";
for (let i = 0; i < values.length; i++) {
text += values[i].join(", ") + "\n";
}
// 本文を置換
body.setText(text);
Logger.log("レポートにデータを挿入しました");
}
実装例2:グラフのURLを挿入してレポートに埋め込む
スプレッドシートで作成したグラフのURLを取得し、それをレポートに挿入することで、動的なグラフをレポートに埋め込むことができます。
function embedChartInReport() {
// スプレッドシートのIDとチャートID
const spreadsheetId = "YOUR_SPREADSHEET_ID";
const chartId = "YOUR_CHART_ID";
// ドキュメントのID
const documentId = "YOUR_DOCUMENT_ID";
// スプレッドシートを開く
const ss = SpreadsheetApp.openById(spreadsheetId);
const sheet = ss.getSheetByName("Sheet1");
// チャートを取得
const chart = sheet.getCharts()[0]; // 最初のチャートを取得。複数の場合はインデックスを変更
//チャートIDからチャートを取得するサンプルコード
//const chart = ss.getSheetByName("グラフ").getCharts().filter(c => c.getId() == chartId)[0];
//チャートが存在しない場合
if(!chart){
Logger.log("チャートが見つかりませんでした");
return;
}
// チャートのURLを取得
const chartImage = chart.getAs("image/png");
const chartBlob = chartImage.setName("myChart");
const chartURL = ScriptApp.getService().getUrl() + "?id=" + chartBlob.getContentId();
// ドキュメントを開く
const doc = DocumentApp.openById(documentId);
const body = doc.getBody();
// チャートのURLを本文に挿入
body.setText("グラフのURL: " + chart.getBlob().getDataAsString());
Logger.log("レポートにグラフを埋め込みました");
}
実装例3:統計処理の結果をレポートに反映
スプレッドシートで統計処理を行い、その結果をレポートに反映する例です。
function updateReportWithStatistics() {
// スプレッドシートのIDとシート名
const spreadsheetId = "YOUR_SPREADSHEET_ID";
const sheetName = "Sheet1";
// ドキュメントのID
const documentId = "YOUR_DOCUMENT_ID";
// スプレッドシートを開く
const ss = SpreadsheetApp.openById(spreadsheetId);
const sheet = ss.getSheetByName(sheetName);
// 平均値を計算(例:A列の平均)
const range = sheet.getRange("A1:A10");
const values = range.getValues();
let sum = 0;
for (let i = 0; i < values.length; i++) {
sum += values[i][0];
}
const average = sum / values.length;
// ドキュメントを開く
const doc = DocumentApp.openById(documentId);
const body = doc.getBody();
// 結果を本文に挿入
body.setText("A列の平均値: " + average);
Logger.log("レポートに統計結果を反映しました");
}
よくある問題とトラブルシューティング
- 文字化けが発生する: スプレッドシートとドキュメントの文字コードを確認し、UTF-8に統一してください。
- データが正しく挿入されない: スプレッドシートの範囲指定、およびデータの変換処理が正しいか確認してください。
- APIの制限に引っかかる: 大量のデータを処理する場合は、処理を分割したり、キャッシュを利用するなど、APIの使用量を減らす工夫をしてください。
カスタマイズ方法と応用例
- レポートのテンプレート化: ドキュメントにテンプレートを用意し、プレースホルダーを設けて、そこにデータを挿入するようにします。
- 条件分岐によるレポート内容の変更: スプレッドシートのデータに基づいて、レポートの内容を動的に変更します。
- 複数のスプレッドシートからのデータ統合: 複数のスプレッドシートからデータを取得し、一つのレポートにまとめます。
まとめ
GASのBody.setTextメソッドを活用することで、スプレッドシートのデータ分析結果を効率的にレポートに反映できます。本記事で紹介した実装例を参考に、ぜひ業務効率化にお役立てください。
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