GAS String.splitでメール自動送信を効率化:業務課題を解決する実装例
本記事では、Google Apps Script(GAS)のString.split()関数を活用して、メール自動送信を効率化する方法を解説します。特に、複数の宛先へのメール送信や、メール内容の自動生成など、業務で頻繁に発生する課題を解決するための実装例を豊富に紹介します。
String.split()関数の基本
String.split()関数は、文字列を指定された区切り文字で分割し、配列として返します。GASでメール送信を行う際、複数のメールアドレスを処理したり、CSVデータから必要な情報を抽出したりするのに非常に役立ちます。
// 例:カンマ区切りの文字列を分割する
const emailList = "test1@example.com,test2@example.com,test3@example.com";
const emails = emailList.split(",");
Logger.log(emails); // ["test1@example.com", "test2@example.com", "test3@example.com"]
メール自動送信におけるString.split()の活用例
1. 複数の宛先へのメール送信
複数のメールアドレスがカンマ区切りで保存されている場合、String.split()を使って簡単にメールアドレスの配列を作成し、MailApp.sendEmail()で送信できます。
function sendEmailToMultipleRecipients(recipientString, subject, body) {
// カンマ区切りのメールアドレスを配列に分割
const recipients = recipientString.split(",");
// メールを送信
MailApp.sendEmail({
to: recipients.join(","), // 配列を再びカンマ区切りの文字列に変換
subject: subject,
body: body
});
}
// 使用例
const emailAddresses = "test1@example.com,test2@example.com,test3@example.com";
const subject = "テストメール";
const body = "メールの本文です。";
sendEmailToMultipleRecipients(emailAddresses, subject, body);
2. CSVデータからのメール送信
スプレッドシートからCSV形式でエクスポートしたデータを処理し、各行の情報をメールの宛先や内容に反映させることができます。
function sendEmailFromCsvData(csvData) {
// CSVデータを改行で分割して配列にする
const lines = csvData.split("\n");
// ヘッダー行をスキップ
for (let i = 1; i < lines.length; i++) {
// 各行をカンマで分割して配列にする
const values = lines[i].split(",");
// メールアドレス、件名、本文をCSVデータから取得(例)
const email = values[0];
const subject = values[1];
const body = values[2];
// メールを送信
MailApp.sendEmail(email, subject, body);
}
}
// 使用例:スプレッドシートからCSVデータを取得する場合
function myFunction() {
const sheet = SpreadsheetApp.getActiveSheet();
const csvData = sheet.getDataRange().getValues().map(row => row.join(",")).join("\n");
sendEmailFromCsvData(csvData);
}
3. 定期実行によるメール送信
GASのトリガー機能を使い、定期的にメールを送信する際に、String.split()で複数のメールアドレスを処理できます。
function scheduledEmail() {
const emailList = "test1@example.com,test2@example.com,test3@example.com";
const emails = emailList.split(",");
for (let i = 0; i < emails.length; i++) {
MailApp.sendEmail(emails[i], "定期メール", "これは定期的に送信されるメールです。");
}
}
よくある問題とトラブルシューティング
- 区切り文字の間違い:
String.split()に渡す区切り文字が正しくないと、意図した通りに文字列が分割されません。カンマ(,)や改行(\n)など、区切り文字が正しいか確認してください。 - 空の要素: 分割後の配列に空の要素が含まれる場合があります。これは、区切り文字が連続している場合に発生します。
filter()メソッドを使って、空の要素を取り除くことができます。 - 文字コードの問題: CSVデータなどを扱う場合、文字コードが原因で文字化けが発生することがあります。
Utilities.newBlob()を使って文字コードを指定して読み込むことで解決できる場合があります。
カスタマイズ方法と応用例
- メール内容の動的な変更:
String.split()で取得したデータを使って、メールの件名や本文を動的に変更することができます。 - 条件分岐によるメール送信:
if文と組み合わせて、特定の条件を満たす場合にのみメールを送信することができます。 - エラーハンドリング:
try...catch文を使って、メール送信中に発生したエラーを処理し、プログラムが停止しないようにすることができます。
まとめ
GASのString.split()関数は、メール自動送信を効率化するための強力なツールです。複数の宛先へのメール送信、CSVデータからのメール送信、定期実行によるメール送信など、様々な業務課題を解決することができます。本記事で紹介した実装例やトラブルシューティングを参考に、ぜひString.split()関数を活用して、業務効率を向上させてください。
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