Google Spreadsheetで行を削除したいときに便利な関数があります。それは、deleteRowという関数です。この関数は、Google Apps Script(GAS)のスプレッドシートクラスに属するメソッドで、指定した位置の行を削除します。この関数は、スプレッドシートに複数の行がある場合にのみ使用できます。スプレッドシートに行が一つしかない場合は、エラーが発生します。
- deleteRow関数の基本的な構文と引数の意味
- deleteRow関数で行を削除するプログラムサンプルとその結果
- deleteRow関数でエラーが発生する場合の対処法
deleteRow関数の基本的な構文と引数の意味
deleteRow関数の基本的な構文は以下のとおりです。
var spreadsheet = spreadsheet.deleteRow(rowPosition);
ここで、spreadsheetはスプレッドシートオブジェクトで、SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet()などで取得できます。rowPositionは削除したい行の位置で、数値型の値を指定します。例えば、1を指定すると最初の行を削除します。この関数は、行を削除した後に、同じスプレッドシートオブジェクトを返します。
deleteRow関数で行を削除するプログラムサンプルとその結果
では、実際にdeleteRow関数で行を削除するプログラムを書いてみましょう。以下のようなスプレッドシートを用意します。
このスプレッドシートで、最初の行(1行目)を削除するプログラムは以下のようになります。
function deleteRow() {
// スプレッドシートオブジェクトを取得
var spreadsheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet();
// 最初の行を削除
spreadsheet.deleteRow(1);
}
このプログラムを実行すると、以下のようにスプレッドシートが変更されます。
deleteRow関数でエラーが発生する場合の対処法
deleteRow関数は、スプレッドシートに行が一つしかない場合には使用できません。この場合は、エラーが発生します。例えば、以下のようなスプレッドシートで、deleteRow関数を実行すると、以下のようなエラーメッセージが表示されます。
Exception: You can't remove the last row in a sheet.
このような場合は、スプレッドシートに新しい行を追加してから、deleteRow関数を実行する必要があります。例えば、以下のようなプログラムを書くと、エラーを回避できます。
function deleteRow() {
// スプレッドシートオブジェクトを取得
var spreadsheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet();
// アクティブなシートオブジェクトを取得
var sheet = spreadsheet.getActiveSheet();
// アクティブなシートに含まれる行の数を取得
var rowCount = sheet.getMaxRows();
// 行が一つしかない場合は、新しい行を追加
if (rowCount == 1) {
sheet.insertRowAfter(1);
}
// 最初の行を削除
spreadsheet.deleteRow(1);
}
まとめ
この記事では、Google Spreadsheetで行を削除する方法について紹介しました。deleteRow関数を使えば、指定した位置の行を削除することができます。この関数は、Google Apps Script(GAS)のスプレッドシートクラスに属するメソッドで、行を削除した後に、同じスプレッドシートオブジェクトを返します。ただし、スプレッドシートに行が一つしかない場合は、エラーが発生するので注意が必要です。詳細は、公式ドキュメントを参照してください。
参考文献
このブログでは断片的な説明になってしまっていますが、本書は幅広いGASの内容が網羅的に学べる本です。イチから学びたい方は是非読んでみてください。
すでにGASをある程度マスターした方にも辞書的に手元に置いておくと便利です。